自分で庭木のお手入れをしようと考えたとき、「道具はなにが必要なのか」「どの枝を剪定したらいいのか」「どんな仕上がりが正解なのか」迷ってしまいますよね。このページでは、初めての剪定で抑えておきたい知識(剪定の際に必要な道具や剪定する枝と剪定しない枝の違いなど)を、初心者の方でもわかりやすく図解付きでご紹介します。庭木それぞれに合った剪定をおこない、美しく健康に保ちましょう。
剪定作業に使用する道具は、剪定ばさみやのこぎり、高枝切ばさみなど、庭木の大きさ(樹高)や枝の太さに合わせて、剪定作業に必要な道具が変わってきます。また、枝葉の掃除の際に便利な道具も確認しておきましょう。
剪定道具
・剪定ばさみ(剪定バサミ)
背丈の低い樹木の不要枝や、花を剪定するのに必要なハサミです。
太い枝は、刃の中央部で切り、細い枝は刃先を使って剪定します。
・のこぎり(ノコギリ)
剪定ばさみでは切れない、太い枝や幹(直径約2cm以上)を切るときに使います。
枝や幹を剪定する際、枝の重みで枝が裂けるおそれがあるので作業には注意が必要です。
また、作業の際は怪我予防として必ず手袋を着用しましょう。
・刈り込みばさみ(刈り込みバサミ)
生垣や玉づくりなどの刈り込み仕立てに使う、両手で扱う大型のハサミです。
柄の長さは使いやすいサイズを選びましょう。(剪定作業の初心者は軽量タイプが疲れにくくオススメ)
・植木ばさみ(植木バサミ)
細い枝が込み合っている場合や、仕上げの枝先の剪定には植木ばさみを使います。
手の大きさに合ったサイズを選びましょう。
・作業用手袋
作業中は怪我をしないように、必ず手袋を着用しましょう。
・高枝切ばさみ(高木の場合)
高い樹木の枝を切ったり、実を収穫したりするときに使います。
※植木屋の高木作業は三脚の使用しての高所作業が一般的ですが、この作業は慣れていないと怪我の危険性があるため自身で作業する場合は高枝切ばさみがおすすめです。
不要枝の種類(剪定で切るべき枝)
・立ち枝
真上に向かって、強く伸びすぎる枝。樹形が乱れて見えてしまう。
・からみ枝
名称の通り、枝同士がからみつくように伸びた枝。
・逆さ枝
幹の方向に向かって伸びた枝。
・平行枝
複数の枝が平行に伸びた枝。その中から不要な枝を剪定する必要がある。
・ヤゴ(ひこばえ)
樹木の根元部分から伸びた枝。
・胴吹き枝
樹木の上部に栄養が行き届きにくくなるため枝を更新する以外は早めに剪定すべき枝
・枯れ枝
枯れてしまった枝。色が変わり艶がなく、折れやすい。
・交差枝
ほかの枝と交差している枝。樹形を考慮して不要な枝のみを付け根から剪定する。
・徒長枝 (とちょうし)
樹木の幹や枝から飛び出るように縦(真上)に伸びた細い枝。風雨により折れて落下する危険性や害虫の温床となる可能性がある。
・かんぬき枝
主幹を貫くように左右対称に伸びた枝。短く切るかどちらかを切るなどして樹形を整える。
・下がり枝
「垂れ枝」とも言い、横に伸びた枝から下方に向かって伸びた小枝。
剪定の時期(適期)は落葉樹・常緑樹で変わります。
落葉樹の強剪定は冬季の落葉期が好ましく、常緑樹の強剪定は春から梅雨前と酷暑後の秋が好ましいと言われています。
適期から外れた時期に太い枝を落とそうと考えている場合は、特に注意が必要です。太い枝には多くの枝葉がついているため、光合成に必要な分の葉を落としてしまう可能性があります。
剪定適期以外に剪定する場合
どうしても剪定適期以外に剪定をしたい場合は、できるだけ枝葉を多めに残して太い枝は切らないようにしましょう。本ページの「◆剪定で切るべき枝(不要枝)と切り方のコツ」の項目で紹介した不要枝から、枝の細いものを選び全体の枝葉量を確認しながら剪定をします。
いかがでしたか?このページでは【剪定の基本】庭木のお手入れを紹介いたしました。
適切なお手入れ方法がわからなかったり、必ずついてくる枝葉ゴミの処分が面倒だったり…少しでも不安がある場合は無理をせずプロに相談してみるのもおすすめです。
お手入れ後の枝葉掃除やごみ処分はもちろん、落ち葉の防ぎ方や自分でできる定期的なお手入れ方法を相談することもできます。「間違えて庭木を枯らしてしまった!」ということがないように、適切な剪定方法を心掛けましょう。
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