【空き家「庭」のトラブル】放置により発生するトラブルとお手入れ方法について,剪定,伐採,鳥,落ち葉

「空家等対策の推進に関する特別処置法」をご存知でしょうか。この法律のなかで謳う「特定空き家」に指定されると固定資産税の減免が無くなってしまいます。このページでは、空き家の「庭」に関するトラブルとお手入れ方法についてご紹介します。

※「特定空き家」とは、倒壊の恐れや衛生上問題のある空き家のことを指し、政府方針に則り地方自治体が制定したガイドラインにより指定されています。

目次

1、空き家「庭」放置により発生するトラブル

2、早めの対策がトラブル防止に

3、空き家「庭」のお手入れ方法について

4、空き家が遠方にある場合

5、まとめ

空き家「庭」放置により発生するトラブル

【空き家「庭」のトラブル】放置により発生するトラブルとお手入れ方法について見出し画像2

近隣住民が空き家、空き地に困る理由で最も多いのは雑草や植栽なのだそう。
伸び放題の雑草や樹木は以下のようなトラブルが起きる可能性も。

◆蚊や蜂などの害虫の発生
◆群れをなした鳥による鳴き声の騒音や糞被害
◆雑草の種が飛ぶことで敷地外にも影響を及ぼす

◆敷地外に伸びた枝が近隣住民や通行人に怪我をさせてしまう
◆隣接した住宅に侵入した庭木が隣家の建物に傷をつける

◆放火や空き巣被害などの治安の悪化

また、雑草や庭木の枝葉が伸びて荒れ放題の状態になれば「不法投棄のゴミのたまり場」になってしまう可能性が高くなります。不法投棄のごみのたまり場になってしまうと、悪臭が漂い、周辺住民に迷惑が掛かってしまいます。自治体により多少の違いはありますが、これらのリスクは冒頭で記載した「特定空家」の指定条件にも合致しています。

早めの対策がトラブル防止に

【空き家「庭」のトラブル】放置により発生するトラブルとお手入れ方法について見出し画像3

特に都市部では住宅が密集しているため、近隣から苦情がでるケースも多く、早めの対策がとても重要です。
空き家が原因で起こる問題のうち、お庭をお手入れすることで解決する問題もあります。お庭をきれいに保つことで「蚊や蜂などの害虫の発生」を抑えることができますし「不法投棄のゴミのたまり場」になることを未然に防ぐ効果もあります。また、防犯面もよくなり、大きく生長した庭木の枝が隣家の窓や屋根にまで伸びてしまい迷惑をかける心配もなくなります。

空き家「庭」のお手入れ方法について

① 雑草の処理

② 庭木の剪定

③ 庭木の伐採

④ 雑草と枝葉の処分方法


 ① 雑草の処理 
防犯上、優先して手入れをするべきは庭の雑草です。
雑草が伸び放題になると「手入れの痕跡がない=人の出入りがない」と認識され、空き巣被害につながるケースが多いのだそう。生命力の強い雑草は、しっかりと対策をしなければまたすぐに生えてきてしまいます。空き家の雑草を処理する際は、茎と根を引きちぎらないように引き抜き、除草剤を撒くことをお勧めします。また、雑草処理後に防草シートを敷き詰めておくのも効果的です。

【ポイント】
●茎と根を引きちぎらないように引き抜く
●除草剤を撒く
●防草シートを敷き詰める



 ② 庭木の剪定 
持ち主以外の人が木の枝を勝手に切ることは法律で禁止されているため、枝葉が敷地外に飛び出て危ない状況でも、じつは近隣住民が我慢しているケースは意外と多いのです。ご自身が所有している空き家の庭木がどのような状態にあるのか、最低でも年に一度は確認することが大切です。庭木が大きく成長している場合は、剪定や伐採を考える必要があります。
※民法が改正され、2023年(令和5年)4月1日より一定の条件を満たす場合には越境された土地の所有者が自ら枝を切っても良いことになりました。
関連記事:【民法233条改正】越境した隣家の枝を切ることができるように 


また、雑草処理に比べて技術や体力も必要になる作業のため、不安を感じるようであれば業者に依頼するのも方法の一つです。

【ポイント】
●隣家の敷地内に切り落とした枝葉が落ちないようにする
●枝が敷地を大きく越境している際にはあらかじめ近隣住民へ剪定作業を知らせておく
●枝葉が落ちることが予想される箇所に壊れ物や人がいないか確認する

 枝の長さや太さによっては、隣家の屋根や壁などを傷つけてしまう可能性があります。
切り取った枝は意外と重く、支えきれずに予想外の出来事が起こるかもしれません。少しでも難しい・リスクが大きいと感じる場合は、取り返しのつかないことになる前に無理せずプロに相談しましょう。



 ③ 庭木の伐採 
定期的な庭木の手入れが難しい場合は、庭木の伐採も選択肢の一つです。大きく育った庭木の伐採は、剪定作業に比べて怪我や物損の可能性が大幅に上がります。この場合は自分での作業はせず、ゴミの処理も含め業者に依頼するのがよいでしょう。


 ④ 雑草と枝葉の処分方法 
●雑草の処分
雑草は通常のゴミと同じ扱いの「一般廃棄物」に分類され、燃えるゴミとして捨てられる場合が多いようです。ですが、各自治体によって扱いが異なるため、空き家のある地域の処分方法を事前に確認しておきましょう。
●枝葉の処分
燃えるゴミとして収集する場合と、資源として場合があるようです。また、自治体によっては一度に出せるゴミの量に上限がある場合も。こちらも各自治体によって扱いが異なるため、空き家のある地域の処分方法を事前に確認しておきましょう。

空き家が遠方にある場合

【空き家「庭」のトラブル】放置により発生するトラブルとお手入れ方法について見出し画像5

所有している空き家が遠方にあり、自身で庭のお手入れをするのが難しい場合は業者に依頼する方法があります。
業者の中には不在作業に対応している業者もあり、自分で現場に向かうことなく庭の手入れを行うことができます。

立会なしで敷地内に業者が入ることに不安を感じる場合は「作業前後の現場を写真で確認できる」「見積りの内訳が明朗である」「敷地内でタバコを吸わない」など、各業者のホームページに掲げている内容を確認しておきましょう。ホームページに記載がない場合は、不安に感じている点をあらかじめ箇条書きにしておき、見積り申込みの際にすべて質問してみましょう。受付対応が安心できるかどうかも、業者を決める際の決め手になります。

まとめ

いかがでしたか?空き家の敷地内が荒れてくると、多くのトラブルが発生してしまう可能性があります。大きな問題になる前に、しっかりと空き家のトラブル対策をしておきましょう。

適切なお手入れ方法がわからなかったり、必ずついてくる雑草や枝葉ゴミの処分が面倒だったり…少しでも不安がある場合は自分だけで無理をせず、プロの業者への相談も視野に入れておきましょう。


 あわせて読みたい記事 

●【庭木のトラブルTOP3】ご近所からの苦情回避&解決方法について
●【初心者必見】相見積りで植木屋を選ぶときの決め手は?
●【民法233条改正】越境した隣家の枝を切ることができるように 

ページの先頭へ戻る