近年、庭木として人気の高い「オリーブ」。「平和」「家庭円満」「夫婦円満」を象徴する縁起木ともされており、葉色の美しさからシンボルツリーにも最適です。適切なお手入れ方法を知ることで、一年をとおして健やかな姿を楽しみましょう。
育て方
オリーブは常緑性で乾燥に強く、比較的管理も簡単なので適切にお手入れすれば、地植えだけでなく鉢植えでも楽しめます。植え付けや植え替えは4月または9月に、植える場所は半日陰でも生育できますが、日当たりの良いところを好みます。根が浅いため、風当たりの強い場所での育成は避けましょう。
水やりは、乾燥に強い植物ではありますが、土が完全に乾ききってしまわないように季節により調整が必要です。とくに鉢植えの場合は表面の土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと水やりし、その後鉢皿に溜まった水を捨てるようにします。
実りを楽しむには
オリーブといえば、食用になる実を付けることでも知られますが、自家受粉しづらいので1本のみ、または複数本同じ種類を植えたのでは実は付きません。実の収穫を楽しみたいのであれば、2種類以上の品種を、なるべく同時期に花が咲くものを選んで近くに植えると実りが期待できます。オリーブの種類には、「マンザニロ」「ルッカ」「ネバディロ・ブランコ」「ミッション」などたくさんの種類があります。受粉には相性がありますので、相性のよい種類のものを選びましょう。
また、花が咲いているときに水切れさせると実がつきにくくなるので、水やりにも気を付けましょう。鉢植えの場合は表面の土が乾いたら、たっぷりと水をやるようにしてください。
お手入れ方法
オリーブは樹勢が強く、萌芽力も強いため定期的な剪定(せんてい)が欠かせません。剪定の最適期は3月~4月頃です。根が浅く張るので、樹高が高くなり樹冠が重くなると強風などで倒れやすくなるので、剪定をして枝数が多くならないよう整えましょう。
また、オリーブには「オリーブアナアキゾウムシ」「カミキリムシ(テッポウムシ)」「スズメガ」などの害虫がつきます。枝が込みあうと、風通しが悪くなり、木の内部まで日光が届きづらく害虫が発生しやすくなるので、定期的な剪定が大切です。葉に虫食いの跡が見られるなど、害虫の被害が見られるときには消毒をして早めに対処しましょう。
元気な若い枝は、挿し木で増やすこともできます。適期は5月~7月頃で、切ったあとすぐに水揚げして湿らせた挿し木用の土に挿し、半日陰で乾かさないように管理すると根づきやすいようです。小さなものは鉢植えにしても可愛らしいインテリアになりおすすめです。
クイック・ガーデニングが手掛けた「オリーブ」のお手入れ実績がご覧いただけます。