さわやかな香り「ラベンダー/Lavender/薫衣草」

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ラベンダーは「香りの庭の女王」と言われるほど、芳醇な香りが魅力なシソ科のハーブです。その香りは古代ローマ時代から親しまれ、もく浴に使われたり、傷や炎症をおさえたり痛みをやわらげるなど様々な方法で人々を長く癒し続けてきました。英国で品種改良が進んだことからイングリッシュラベンダーやコモンラベンダーとも呼ばれています。

ラベンダー特徴
ラベンダー種類
ラベンダー花言葉
ラベンダーお手入れ(剪定や施肥)
ラベンダー植栽
ラベンダー病気対策系
ラベンダーの収穫のタイミングと利用方法
まとめ


ラベンダーの特徴

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非常に種類が多く、香りを楽しむのに向いているもの、丈夫で花壇での観賞にむいているものなど様々です。耐寒性や耐暑性も異なるので、環境や目的に合った品種を探しましょう。乾燥した気候や、やや荒れた土地に自生する植物ですので、水のやり過ぎには注意して、水はけのよい土を作ることがコツです。花後は早めに花茎を切り込み、込み入った部分をすいて風通しをよくします。翌年にも花をたくさん咲かせるには、古枝を剪定して株の若返りをはかるのがポイントです。


ラベンダーの種類

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植える環境に合った種類を選ぶと育てやすいです。ラベンダーには、形態と性質が異なるいくつかのグループに分けられます。

・イングリッシュラベンダーは「ラバンデュラグループ(コモン)」▼
ラバンデュラグループは多くの品種が栽培されています。耐寒性が強く、冷涼な地方に向くラベンダーです。北海道で栽培されているのもこちらの系統です。高温多湿に弱いので関東以南の暖地での栽培は難しいです。素晴らしい香りをもつこのグループは精油や香料の原料としても使われています。

・ロゼア/ 淡いピンク色のコモン系
・ロイヤルパープル/英国の代表的香料種のコモン系
・グロッソ/ 耐暑性が高い、ラバンディン系
・ソーヤーズ/ 美しいシルバーリーフ

・イングリッシュラベンダーとスパイクラベンダーの交配によって生まれた「ラバンディングループ」▼
耐寒性、 耐暑性ともに強く、丈夫な種類です。品種も多く、暖地での栽培も可能です。見た目はイングリッシュラベンダーに似ていて、育てやすいこちらのグループが近年、注目され、多く出回るようになりました。

・ウサギの耳のような苞葉が特徴の 「ストエカスグループ(フレンチラベンダー)」▼
半耐寒性なので、冬は防寒するか、霜がおりる前に室内に取り込むなどの対策が必要です。香りはやや弱いですが、 ドライフラワーや花壇での観賞用に向きます。同じグループの、葉に切れ込みがあるデンタータラベンダーや、スイートラベンダーは、耐寒性は弱い傾向があります。しかし、暑さには比較的強く、冬の暖かい地方ではかなりの大株に生長します。


ラベンダーの花言葉

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沈黙・疑惑・私に答えてください、

香りの高い薬草としてギリシャ人やローマ人は、珍重してきました。下着やシーツなどをしまう棚にラベンダーを乾燥させたものを入れ、移り香を楽しんだり、匂い袋を身につけたりしていました。属名はラテン語の「洗う」という意味 の言葉が語源なので、昔からラベンダー が入浴剤として利用されていたことが想像できます。ラベンダーにはリラックス効果があり、この鎮静作用から「沈黙」と いう花言葉が生まれました。
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ラベンダーお手入れ(剪定や施肥)

剪定を怠ると、枝が込み合っていき、株元が蒸れ、下葉の枯れが広がってしまうことがあります。花は早めに収穫をかねて花茎ごと切り戻して、枝をすいて風通しをよくしましょう。晩秋~春先、花後の2回は強剪定して株を更新し、株姿を整えるようにしてください。地植えしているラベンダーはとくに春先の切り戻しは強めに行うことがポイントになります。庭土のほうが鉢土よりも湿度が上がりにくい ので、鉢植えに比べると夏越しは難しくありません。花がらをそのままにしておくと、花がらの重みで株が割れてしまうこともあるので、咲き終えた花がらは摘み取っておきましょう。肥料は控えめにし、株の植え付け時に元肥を与え、春先に追肥を少量与えるだけでいいです。夏の高温時に肥料を与え過ぎると株が弱る原因になるので避けてください。


ラベンダーの植栽

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日あたりがよく、風通しと排水性のよい場所を好みます。堆肥や腐葉土などの有機質はラベンダーの場合は蒸れたときに細菌の発生源にもなるので注意が必要です。アルカリ分が多く、マグネシウムを含む苦土石灰を多めにしておくのがコツです。暑さに弱く乾燥を好む種類は梅雨の長雨で弱ることがあるので、雨よけをするか、鉢植えにしてベランダやのき下などに移動できるようにしておくと安心です。移植は苦手なので、やむをえず移植をするとき は、暑い時期を避け、切り詰めて葉の量を減らしてから行うようにしてください。


ラベンダーの病気対策

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ラベンダーには強い香りがあるため、害虫が寄りつきにくい傾向にあります。しかし、風通しが悪いと、 花にアブラムシがついたり、ハダニが発生することがあります。真夏の剪定は避け、込み合った部分はこまめに剪定をし、風通しをよくしておきましょう。


ラベンダーの収穫のタイミングと利用方法

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花を利用するときは、つぼみの状態か2~3輪咲いた頃、晴天が続いた日の午前中に収穫をしてくだい。花はもちろん葉にも芳香があるので、料理やお茶にして使ってみましょう。
開花直前のつぼみが充実したころに 収穫するのが、最も香りがよいタイミングです。花茎ごと利用するラベンダースティックやドライフラワーにする場合も同じです。咲いてしまったものを乾燥させると花がポロポロと落ちてしまいます。

花は、リラックス効果の高いハーブティーがおススメです。フレッシュの花を軽くもんで、 アイスティーやレモ ンスカッシュなどに入れると上品な味わいになります。生花は料理の飾りにするほか、エディブルフラワー(食べられる花)にするのも面白いです。 砂糖漬けやオイル漬けにすればお菓子づくりにも活用できます。また、摘みたての花や葉は風通しのよい場所に逆さに吊り下げておくと簡単にドライフラワーになるので、アレンジも様々です。ぜひ、試してみてください。


まとめ

ラベンダーの香りはもちろんのこと、その美しい鮮やかな紫は「ラベンダー色」とも言われ古代ローマ時代から長く私たちの心身をリラックスさせてくれていました。穏やかな気持ちをもたらせてくれるラベンダーを育てて、癒されてみませんか?

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