ラナンキュラスは秋植えの球根の一つで、色鮮やかな花びらが幾重にも重なる、豪華な美しさが魅力的な花です。十字軍の遠征隊が西アジアからヨーロッパに持ち帰ったのが始まりとされ、花名はラテン語でなんと「蛙」という意味です。葉の形が蛙の足に似ていることや、蛙が住んでいるような湿地に植えることからこの名前がつけられました。
【目次】
ラナンキュラスの特徴
ラナンキュラスの季節
ラナンキュラスの花言葉
ラナンキュラスの育て方のポイント
ラナンキュラスの病気と害虫の予防
ラナンキュラスの小ネタ
ラナンキュラスの特徴
シルクのような光沢のある花弁を何枚も重ねた豪華な花を咲かせます。約500種あるキンポウゲ科の中でも、中近東からヨーロッパ南東部が原産地の種類をラナンキュラスと呼びます。花径15cm以上にもなる超巨大輪種や、鉢植えに向く草丈が20cm前後の「ポッド・ドワーフ」に、茎が張って広がる多年草の「ゴールド・コイン」、スプレー咲きする「ラックス」シリーズなどの種類があります。群植するなら建物や塀、フェンスなどの境界線を作りながら、立体的に花を咲かせていくボーダーガーデンスタイルにすると特徴を生かせます。このボーダースタイルはイギリスのガーデニングでよく見られる植栽方法の一つです。
ラナンキュラスの季節
ラナンキュラスは春の花として知られ、3~5月に咲くキンポウゲ科の多年草です。花屋さんでの販売時期は2月頃からです。
ラナンキュラスの花言葉
晴れやかな魅力
魅力的
名誉
大輪の花を咲かせるラナンキュラスは、一輪でもとても豪華で見栄えが良いです。花びらが絹のような肌触りで、明るく鮮やかに咲く花びらがまるでドレスのようです。その魅力的な姿からこれらの花言葉が誕生しました。花束に仕上げれば贈り物としてもひときわ映えます。
ラナンキュラスの育て方のポイント
乾燥した球根が晩夏から販売されます。いったん湿らせたバーミキュライトに埋め、発根させてから植えると、腐敗が抑えられます。春に出回るポット苗や鉢花は下葉が枯れていないものを選びましょう。水はけがよく、養分が豊富な土に植え、日当たりのよいところで管理し、花が終わったら花茎を切りましょう。葉が黄色く変色したら球根を堀り上げ、風通しのよい場所で2~3日よく乾燥させてください。球根が乾いたら、通気性のよいメッシュ袋になどに入れて、湿らないように注意し、涼しい場所で保存します。鉢植えでも、球根の掘り上げをしておくことで、植えっぱなしにするよりも、球根が腐るリスクを減らし、翌年も開花する確率を上げます。冬は霜よけをするか、可能であれば室内に取り込みますが、暖房のある部屋で管理してしまうと、外に出したときに開花しないので注意しましょう。
ラナンキュラスの病気と害虫の予防
「灰色かび病」に注意しましょう。
灰色カビ病にならないようにするには、水はけのよい土にすることと、水を与えすぎないことです。枯れた花や葉は早めに摘み取るなどして、風通しをよくしましょう。灰色カビ病は一度なってしまうと、治療しても回復することはありません。病気を見つけ次第、株ごと抜いてください。
ラナンキュラスの小ネタ
ラナンキュラスはアジアが主の名原産地ですが、この花が人気なのはヨーロッパです。ヨーロッパではたくさんの品種が作り出されていきましたが、育て方が難しいために次第にすたれていきました。それでもフランスのルイ9世が13世紀の半ばに十字軍に加わり、帰国する際に花の好きな自分の母親のために、このラナンキュラスをお土産に持ち帰ったという話があります。日本に渡ってきたのは、明治時代の中期と言われています。その後、日本でも改良が進み、「浜の虹」は有名な逸品です。浜の虹は花径15cm以上もの複色系巨大輪種で、淡い紅色の輪が染まるように入ります。
まとめ
ボリュームがあり豪華な見た目のラナンキュラスは、切り花を飾るのはもちろん、プレゼントの花束に選んでも間違いなし。豪華でかわいらしいラナンキュラスの花を暮らしのなかに取り入れれば、春の訪れを間近で感じられるはず。ぜひ、栽培にチャレンジしてみませんか?