青以外の色はほとんど揃っていると言っても過言ではないチューリップ。現在世界中に約５６００種類もあると言われています。すっきりとした美しい姿と豊富な花色で最も人気の高い春の花です。
【目次】
チューリップの品種
チューリップの咲く季節
チューリップの花言葉
チューリップの育て方
チューリップ球根の植え方のポイント
チューリップの花が咲いたあと
チューリップの病気と害虫
チューリップの名前の由来
まとめ
チューリップの品種
花形は一重、八重咲のほか、尖った花弁が反り返るユリ咲き、花弁の縁が細かく切れ込むフリンジ咲き、花弁がフリル状に波打つパーロット咲きなどがあり、さまざまな花形があるのも魅力の一つです。原種に近い品種は草丈が低く可憐な花をつけるものが多く、近年は、田舎らしい素朴な雰囲気を味わえると原種に近いものが人気です。
チューリップの咲く季節
開花時期も品種によって様々ですが、３月中旬から咲く早生種、４月上旬から咲く中生種、４月下旬から咲く晩生種などがあり、おおよそ4月から5月が開花時期です。6月になると花も散り、枯れてしまいます。
チューリップの花言葉
おもいやり・名声・愛の告白
また色ごとに花言葉があります。
赤色…愛の告白・永遠の愛
紫…気高さ・不滅の愛
ピンク…愛の芽生え
白…許してください・純真
黄…実らぬ恋
花言葉のエピソード
ひとりの少女が三人の騎士からプロポーズをされました。そのとき、一人は冠、一人は剣、一人は黄金をプレゼントました。しかし、少女はその三人の中から一人を選ぶことができず、騎士たちが争わないよう、女神に頼んで自分の姿をチューリップに変えてもらったというオランダに伝わる物語があります。この3人の騎士の愛の告白に対して、だれも傷つけたくないという女性の相手を思う気持ちや、博愛的な心から「思いやり」や「愛の告白」の花言葉が誕生しました。
チューリップの育て方
夏の終わりには球根が出回り始めます。球根のよしあしが開花の状態に直結するので、ずっしりとした、傷や病気のない大きな球根を選ぶようにしてください。薄皮が多少はがれていても大丈夫です。短い時間でもいいので日がしっかり当たる場所を確保しましょう。
球根を植える時期は紅葉が見頃になってきた頃がベストです。20℃以上ある場合は根が出ないので注意しましょう。水はけのよい土を選び、土の表面が乾いたら、水をたっぷりあげてください。水不足になると根が乾燥してしまい、花が咲かない原因となります。また、水やりをしすぎても球根が腐ってしまう可能性があるので必ず土の表面が乾いているか確認してから水やりをしてください。
チューリップの球根の植え方のポイント
チューリップは直根が長く伸びるので深く耕して、球根３個分の深さを目安にし、元肥を施し植えます。鉢植えの場合は地植えとは異なり、球根が隠れる程度の浅植えにします。
チューリップは密植したほうが見栄えがいいです。地植えなら4〜5cm、鉢植えなら2〜3cmほどの間隔をとって植えるとゴージャスな感じを楽しめます。
球根は上から見ると平らな部分と膨らんで丸くなった部分があります。チューリップの葉が出る方向は決まっていて、だいたい平らの面から葉が伸びてきます。
きれいな花壇をつくる大きなポイントは球根の植える向きをそろえることです。球根ののフラットな部分を斜め45度に揃えて並べて植えると、見た目のバランスよくなります。
球根を上から見た図↓
チューリップの花が咲いたあと
花が終わりに近づいてきたら、茎ごと切り取ってください。チューリップは花が咲くころには球根の中のエネルギーを使い切りますが、葉と茎を使ったて光合成をし、また球根の中にエネルギーチャージをします。その貯えたエネルギーで次の年も同じように花を咲かせることができるのです。球根を翌年にも使いたい場合は花がない状態でも水あげを忘れないようにしてください。多くのチューリップは、植えっぱなしだと、翌年は葉だけ出て花が咲きません。地上部の葉が枯れて黄色くなった5月～６月前半に球根を掘り起こし、水洗いで泥を落としてください。カビないようにしっかりと水気をとった後、メッシュ袋に球根を入れ、風通しのよい日陰で乾燥させてから、暗い場所で保管してください。
チューリップの病気と害虫
「アブラムシによるモザイク病」と「灰色かび病」に注意しましょう。
モザイク病は進行すると花弁が色割れしてまだら色になるのが特徴です。モザイク病は、アブラムシ類で媒介される病気なのでよく観察し、防除してください。
灰色カビ病は一度なってしまうと、治療しても回復することはありません。病気を見つけ次第、株ごと抜いてください。灰色カビ病にならないようにするには、水はけのよい土にすることと、風通しをよくし、水を与えすぎないことです。
チューリップの名前の由来
チューリップは元々の原産は中央アジアの山岳地帯でしたが、中央アジアからトルコ系民族が西方へ進出するに従いチューリップは共に西方へ進み、トルコの国花にもなりました。そのトルコの人々がかぶっている帽子「チューリバン（ターバン）」から「チューリップ」と名付けられたそうです。
まとめ
美しく花屋さんに並んでいるチューリップは既にピークを迎えていて、持ち帰った次の日には花が落ちてしまったなんてことがあります。しかし、根が付いたチューリップは花もちもよく1週間以上元気に咲くので、長い間楽しむことができます。ぜひ、球根から挑戦して、来年の春はかわいらしい花を咲かせてみてください。
