高温と乾燥が苦手ないちごですが、寒さにはとても強いバラ科の多年生草本になります。多年生草本とは2年以上生存できる植物の事をいいます。
夏は涼しいところで管理し、きちんと手入れを続ければ、数年、楽しむことができますよ。
いちごは、
春に収穫する「一季なり」
春と秋に収穫する「二季なり」
春、夏、秋に収穫する「四季なり」
の品種に分かれます。
いずれも冬は休眠に入ります。いちごは低温にしっかりあてると花をたくさん咲かせます。
■いちごを育てるためのQ&A■
Q1.どのくらいでいちごは収穫できるの?
Q2.いちごの鉢の大きさは?
Q3.いちごを育てる場所はどこがいい?
Q4.いちごの水やりは?
Q5.いちごの肥料はいつ与えたらいい?
Q6.いちごにつく虫は?
Q7.いちごがかかる病気は?
Q8.いちごのランナーってなに?
Q9.いちごの受粉のしかたは?
受粉を助けてくれる、ハーブの女王「ラベンダー」
Q1.どのくらいでいちごは収穫できるの?
A.苗の植え付けから収穫まで7ヵ月~8ヵ月ほどかかります。
Q2.いちごの鉢の大きさは?
A. 5号以上(15cm)あれば十分。5~6号前後の鉢に苗を一株、中央に植えてください。
・苗はウイルス病などを除去した無病株を購入し秋に植えます。通気性と排水性のよい弱酸性の土に浅植えしてください。
・株を複数植えるときは苗の向きをそろえると花房(かぼう)が同じ方向に出て管理しやすいです。
・深植えすると生育が悪くなるため、葉の付け根のクラウン(成長点)が少し隠れる程度に浅く植えて下さい。
Q3.いちごを育てる場所はどこがいい?
A.日当たりがよく、風通しの良い冷涼な場所(10~20℃)が適しています。
・細い根が浅く張るので、乾燥には注意が必要です。
Q4.いちごの水やりは?
A.イチゴは乾燥に弱い植物なので、土の表面が乾いたら鉢底から水が出るまでたっぷり水をやります。冬は休眠するので、1週間に1回程度水やりをしてください。実がなったら観察しながら毎日水やりをしてください。
Q5.いちごの肥料はいつ与えたらいい?
A.1回目の追肥はいちごの株の中心に新芽がでてきたら、2回目は花が咲いたら与えてください。
Q6.いちごにつく虫は?
A.アブラムシに注意しましょう。アブラムシはいちごの株元で越冬するので、見つけ次第、対処してください。予防として、粘着捕虫テープをコンテナに立てておくとアブラムシを捕ってくれますよ。
Q7.いちごがかかる病気は?
A.うどん粉病、灰色かび病などがあります。
・乾燥するとハダニがつくので適温をたもってください。病気の発生を見逃さないよう、丁寧に観察してください。日当たりや風通しを良くし、「酢」が原料の防除製品の散布が有効です。
Q8.いちごのランナーってなに?
A.「つる」みたいにいちごの親株から伸びている、ほふく茎のこと(はう性質がある)です。
・花はランナーの切れ端がついている反対側に咲くのでランナーの向きを揃えて植えると管理しやすいです。花が咲くころになるとランナーはどんどん伸びてきますが、実に養分を集中させるため、ランナーは株元からハサミで切り取りましょう。
Q9.いちごの受粉のしかたは?
A.ミツバチなどの虫や風によって自然に行われる自然受粉と、筆や耳かきを使って人工的に行う人工授粉があります。
・受粉は虫がいちごにやってきて自然に行いますが、高層マンションなどには虫がなかなかやってきてくれません。その場合は人工授粉が必要です。人工授粉しないといつまで経っても実がつきません。花の咲いた午前中に筆や耳かきのフワフワした部分を使って花の中心をくるくる、ポンポンとして受粉しましょう。雌しべに均一に花粉がつくと形の整ったいちごになります。
受粉を助けてくれる、ハーブの女王「ラベンダー」
自然会の中には風のほかに、ハチやアブ、ハナムグリなどの虫たちが蜜を求めて集まり、その際に受粉を行います。ところが、まだ肌寒い春のはじまりにいちごの花が咲いても、虫がなかなかいません。
そんな昆虫たちを集まりやすいようにするのに、香りが強いラベンダーがおすすめです。
春から夏のいちごの開花期にちょうど花が咲くフレンチラベンダーを混植するとその香りに誘われ、虫たちが集まってきて、同時にいちごの花にも立ち寄ってくれます。
いちごにメリットがあるラベンダーですが、人にもいい効果があります。
ラベンダーの香りは、イライラや不眠症、緊張、ストレス、不安感を緩和してくれる代表的なハーブです。ラベンダーに含まれるリナロールという芳香成分が神経のバランスを整え、リラックス効果をもたらしてくれます。
乾燥させた花を袋に詰めれば、香りに癒され、それをお風呂にいれれば優雅なバスタイム間違いなし!また、ハーブティーやはちみつにラベンダーを漬けたラベンダーハニーも香を満喫できますよ。ぜひ、いちごと一緒に植えて、かわいらしい赤い実と香をお楽しみください。