葬儀場(QG通信2021年秋号vol.17掲載)

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皆様いつもありがとうございます。 暑い日が続いておりますが、体調はいかがですか? 今日は、葬儀場で反省した事を書こうと思います。

先日、伯母の葬儀に参列しました。 伯母は91歳で、子や孫に見送られて、いい葬儀でした。この辺では比較的 大きな葬儀場で、私達の左右の部屋でも別の葬儀が行われていました。ふと気付くと、右の部屋から女性の泣く声が聞こえてきました。その後も、葬儀の最中ずっと泣いています。 隣の我々に聞こえる位ですから、相当大きな声で、まさに泣き叫ぶ声でした。

花

私達は伯母と最後のお別れをした後、すぐ隣の火葬場に移動するために、一旦部屋の外に出ました。すると、 右の部屋の参列者も同じタイミングで外に出てきました。あれからずっと泣いていた人は、40歳くらいの女 性で、親戚らしき人に抱きついて、外でも大きな声で泣いていました。その姿を見て私は『みっともないな」と思いました。最後のお別れで棺にお花を入れる時にシクシク泣くのは分かるけど、葬儀の間ずっと叫ぶ様に泣き続けて、親戚に抱きついてまで泣いて。私の親戚も、言葉にはしませんでしたが、皆そんな眼差しでその女性をチラチラ見ていました。

私達が火葬場に行き、また部屋に戻って来る時、隣の部屋の人達が入れ替わりの様に火葬場に向かって来ました。狭い廊下は左側通行になっていて、隣の人達の棺が私達に近づいて来ました。棺の後ろには、故人の遺影が続いています。あの女性は、まだ半狂乱の様に泣き叫び、親戚に抱えられながら遺影の後ろに続いています。私達の先頭の女性が、隣の列とすれ違いました。

その直後、ハンカチで目を覆ったのです。最後尾にいた私もすれ違いざま遺影に目をやりました。遺影の顔は、中学校の制服を着た可愛い女の子でした。私達は、亡くなる人は皆老人だと勝手に思い込んでいたのです。世の中には、知ってる事と知らない事の他に、「知らない事を知らない」事があるのだと反省しました。そして、思い出した言葉があります。

Never look down on anybody unless you’re helping them up.

(手を差し伸べないのに、人を見下してはいけない) by ジェシー・ジャクソン(アメリカ公民権活動家)

お客様と「植木屋革命」クイック・ガーデニングをつなぐコミュニケーション誌 クイック・ガーデニング通信 2021年秋vol.17 ,株式会社クイック・ガーデニング,2021年8月31日発行,6ページ