皆様、いつもありがとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、いきなりですが、日本語で「亡くなる」という言葉は、英語でpass away(パス アウェイ)と言うそうです。passは「通り過ぎる」、awayは「遠くに」という意味です。最近、この英語のニュアンスに救われております。
先日、東京都と神奈川県を担当しておりましたカットデザイナーの滝川勝彦が癌で亡くなりました。54歳という若さでした。闘病中に軽トラックの車検が来たのですが、トラックを手離さず復帰を目指していました。6年間で900名のお客様を担当させて頂き、1,300件もの作業をさせて頂きました。滝川に成り代わり、お世話になりました全てのお客様に御礼を申し上げます。ありがとうございました。今後は他のカットデザイナーが責任を持って作業させて頂きます。
先日、本誌をご覧になったお客様よりお便りを頂きました。以下に原文のままご紹介させて頂きます。
~2年振りに庭木(夏椿とハナミズキ)の剪定をお願いしました。実は見積もりをお願いした時に妻は病気で入院してましたが、先日他界しました。毎年5月にハナミズキはたくさんの白い花を付けて2階の妻の部屋から眺めると部屋の中まで明るくするほど、それはもう素晴らしい景色に見とれていました。今年も葉が散った今、たくさんの蕾がついており剪定の日に花芽を落としてしまうのが寂しくなり、来年も天国から亡き妻が眺められるよう、少し弱めの剪定にお願いしました。~
社歴が大きくなるに連れて、社内の人や関係する人、お世話になりましたお客様がお亡くなりになったというお知らせに触れる機会が多くなりました。そんな時、英語のpass awayという言葉をいつも思い出すようになりました。誰もがその時を迎えるわけですが、存在が全く無くなる訳ではなく「通り過ぎていく」と思う事で、故人のお庭や愛した樹々がご家族の思い出に変わっていく、そんな風に考えるようになりました。今後も故人の思い出を大切にしていける会社にしていきたいと思います。
合掌
引用元:お客様と「植木屋革命」クイック・ガーデニングをつなぐコミュニケーション誌 クイック・ガーデニング通信 2021年春号vol.15 ,株式会社クイック・ガーデニング,2021年2月28日発行,6ページ