害虫の代表アブラムシ
お庭のお手入れをしていると遭遇してしまうアブラムシ。小さく数も多くて駆除が大変ですよね。日本には約700種、全世界には約3000種類以上存在する代表的な植物の害虫です。人体には害がありませんが、植物にとっては大敵です。
アブラムシの形態
アブラムシ類の仲間
アブラムシはバラ、ウメの木、レモンの木など、ほとんどの植物に寄生
アブラムシはなぜ発生するのでしょうか
アブラムシの排泄物はアリが集まる
アブラムシの排泄物で病気を誘発
アブラムシの生態
アブラムシの予防法①キラキラの反射が苦手
アブラムシの予防法➁コンパニオンプランツ
アブラムシの予防法➂防虫ネット
アブラムシの予防法④適度に剪定
アブラムシの予防法➄黄色い粘着シート
アブラムシの予防法⑥窒素分の使用を控える
薬剤(農薬)を使用しないでアブラムシを駆除する方法
アブラムシの形態
体長:1~4mmほど
発生時期:3~10月(特に春の新芽の時期)
アブラムシ類の仲間
ナシブラムシ・・・被害状況が悪化すると、庭木まるごと葉が葉巻になることも。
リンゴコブアブラムシ・・・一生をリンゴの木で過ごすその他のアブラムシ類
ダイズアブラムシ・ネギアブラムシ・ヒゲナガアブラムシ・ニセダイコンアブラムシ・ユキヤナギネギアブラムシなど
アブラムシはバラ、ウメの木、レモンの木など、ほとんどの植物に寄生
果樹:ウメ・レモン(柑橘類)・クリ・ナシ・モモ・ブルーベリー
野菜:エダマメ・ダイコン・カブ・オクラ・トマト・ホウレンソウ
草花:バラ・チューリップ・スイレン・サルビア・ユリ類
アブラムシはなぜ発生するのでしょうか
アブラムシはアミノ酸が好きなため、窒素分の肥料を与えすぎるとアミノ酸が多く作られ寄ってくる原因になります。窒素肥料のやりすぎには気をつけましょう。また風通りや日当たりがよくない環境も発生する原因になっています。
アブラムシの排泄物はアリが集まる
アブラムシが出す透明な排泄物(甘露)にアリが集まります。またアリはアブラムシの天敵となるヒラタアブなどの幼虫やテントウムシから守ってくれる共存関係でもあります。
アブラムシの排泄物で病気を誘発
アブラムシが出す排泄物にカビが生えた状態を「すす病」と言います。植物が真っ黒に汚れるため光合成を阻害し、美観を損ねます。またアブラムシがウイルス病にかかった植物を吸汁加害し、ほかの健康な植物を吸汁加害することでウイルスがうつり「モザイク病」などを引き起こすとされています。「モザイク病」にかかると、そのまま枯れてしまいます。
アブラムシの生態
アブラムシの種類によって異なりますが、飛んで移動できる翅のある有翅型(ユウシガタ)と無翅型(ムシガタ)がいます。有翅型が発生してしまうと、ほかの植物にも移動できるため、いっぺんに発生してしまうため、見つけ次第駆除しましょう。メスだけで増殖する期間があり、産卵期にはオスと交尾し、卵で越冬します。
アブラムシの予防法①キラキラの反射が苦手
アブラムシは黄色や濃緑、オレンジなどが好きな色だと言われています。反対に白色やキラキラ光るものを嫌うといわれています。株の根元に光反射フィルム、アルミホイルやアルミシートなどを活用し、下から光を反射させることで、方向感覚が分かりにくくなり、近づいてきません。
アブラムシの予防法➁コンパニオンプランツ
劇的な効果は期待できませんが、アブラムシが苦手な香りや成分を一緒に植えることで、病害虫を抑える効果があると言われています。キク科(カモミール、マリーゴールド)、シソ科(ミント、セージ)などの強い香りを持つ植物と植えるとよいでしょう。
アブラムシの予防法➂防虫ネット
葉物野菜などにもおすすめで、アブラムシの大量発生を防ぐことができます。防虫ネットを使用することで、卵を産みつかせず、アブラムシを寄せ付けません。
アブラムシの予防法➃適度に剪定
植物同士が密集して、風通りや日当りが悪いとアブラムシが発生しやすくなります。込み合った枝などの剪定をこまめにしましょう。また植物同士の間隔もあけるようにしましょう。
アブラムシの予防法➄黄色い粘着シート
アブラムシは黄色が好きなため、捕虫用の黄色い粘着シートを使用することで一気に対処することができます。
アブラムシの予防法➅窒素分の使用を控える
上記でも記載しましたが、アブラムシはアミノ酸が好きなため窒素分の多い肥料を与えすぎないようにする。
薬剤(農薬)を使用しないでアブラムシを駆除する方法
繁殖力が強いため、見つけ次第取り除きましょう。薬剤(農薬)を使用しない方法は、植物が痛まないように着力が弱めのテープで取り除く、または歯ブラシでこすり落としましょう。またアブラムシは水気を嫌うため、強めのシャワーで洗い流す方法やホームセンターなどで販売されている木酢液や虫捕りシートを利用する方法もあります。重曹スプレーも効果的ですが、使いすぎると葉の変色を引き起こすこともあるので注意が必要です。
上記の方法であまり効果が感じられない場合は、薬剤の使用も検討してみましょう。成長の過程によって使用できる薬剤が異なりますので、使用方法はご確認ください。
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