春に咲くセイヨウシャクナゲ(石楠花)は、華麗な咲き姿から「花木の女王」と呼ばれている常緑樹です。豪華な花を咲かせるセイヨウシャクナゲについてご紹介します。
セイヨウシャクナゲの特徴
花色・花の形・葉の形は多彩で園芸品種は1,000種以上も作られています。おもに4月~5月ころが花期で、大ぶりの花が房状に咲く姿が美しい花木です。
原種は鉱山に自生するため、暑さに弱いのですが、日本で改良された品種は、耐暑性のある品種もあります。基本的に西日の当たらない日照地で涼しい場所を好みます。
セイヨウシャクナゲが持つ毒性
ツツジ科の植物には毒性を持つものがあります。そのなかの一つがセイヨウシャクナゲです。葉・茎・花のみならず蜜にも有毒成分グラヤノトキシン(ロドトキシン)類が含まれることがあるため、注意が必要です。
お手入れについて
セイヨウシャクナゲは枝の再生が困難なため、強い剪定は避けたほうがよいでしょう。ただしアブラムシ、カイガラムシ、褐斑病、枯葉病などが発生しやすいので、枝葉が込み合った部分は枝が平均になるよう基部から間引き剪定を行います。
4月~6月と9月~10月は病害虫がもっとも発生しやすい時期なので、気を付けて観察し、見つけ次第対処しましょう。
シャクナゲは根張りが浅く乾燥に弱いため、根元に夏の直射日光が当たらないよう敷きワラなどで覆うと保湿できます。乾燥を防ぐために夏は、根元だけでなく葉にも水まきをするとよいです。
花が咲き終わったら、花がらを摘み取ります。花がらを付けたままにしておくと、翌年の花芽が付きにくくなります。
7月~8月ころに翌年の花芽を付けます。花芽を多くすると、隔年開花(毎年咲かずに、一年おきの開花となること)となりやすいうえ、樹勢を損ない寿命が短くなります。花芽が多くついたときは7月~8月に半分くらい花芽を摘み取ります。
花数を適度に調整し、美しい花を毎年咲かせて楽しみましょう。
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