甘い香りと色鮮やかな花が人をひきつけてやまないライラック。草花と思われがちですが、落葉高木に分類される花木で、樹上に花が咲きます。ライラックは冷涼な気候を好み、気候のあう北海道では多くの家の庭で花咲く様子が見られ、「札幌の木」にも選ばれています。
ライラックはどこから来た花木?
フランス語で「リラ」とも呼ばれるライラックはヨーロッパ原産で、明治時代に日本に入ってきました。欧米でもたいへん人気が高く、街路樹としてよく植えられています。
モンゴメリの小説「赤毛のアン」にも、アンがライラックの並木道に感動する描写があり、アンは娘を「リラ」と名づけるほど好んだのです。
ライラックの花
小花が房咲きになるライラックの花は、見た目にも華やかで色味も多彩です。品種によってピンク色、白色、紫色の花が咲き、色ごとに花言葉もあります。
白色の花言葉は「青春の喜び」、「若さ」、「無邪気」
ピンク色の花言葉は「思い出」
紫色の花言葉は「初恋」、「恋の芽生え」
葉の形がハート型で、かわいらしいことも恋や青春を連想させる理由でしょうか。
おまじない
ライラックの花びらは基本的に4枚に分かれていますが、まれに5枚に分かれているものがあり、幸運のシンボルと言われています。花びらが5枚の花を見つけたら、誰にも内緒のうちにその花を飲み込むと「愛する人と永遠に一緒にいられる」のだそうです。「ラッキーライラック」と呼ばれている可愛らしいおまじないです。
おまじないにあやかり、写真のなかから花びらが5枚のラッキーライラックを見つけてみてください。3枚の写真にはどれにも1つラッキーライラックが映っています。見つけられたら、今日はよいことがあるかもしれませんね。
切り花を長持ちさせるには
きれいに咲いたライラックを、切り花にして花瓶で楽しむためには、ちょっとしたコツが必要です。アジサイとおなじく枝の中に綿がつまっているので、水揚げの方法がほかの花とは少し違います。
1.枝の先を大きく斜めにカット。
2.見えた中綿をハサミの先やナイフなどで取り出してから、花瓶に入れる
香りのよいライラックですが、芳香は切りたてのうちしか楽しむことができません。残念ですが切って成長が止まると、香りも消えてしまうものなのです。
ライラックのお手入れ
「寒い地方の木」というイメージが強いライラックは、やはり暑さや蒸れは苦手です。沖縄など亜熱帯気候では成育が難しいですが、暑さに強い品種を選べば、広い地域で植栽可能です。西日のあたらない風通しのよい半日蔭の場所に、ほかの木と密集しないように植えてください。
萌芽力が強くないので、比較的お手入れの手間はかかりません。暑さに弱いことから、手間をかけないと育たないのでは?というイメージがあるようですが、頻繁なお手入れは必要なく、かえって負担をかけてしまいます。なるべく花芽を落としてしまわないよう、花後すぐの5~6月ごろが剪定の最適期です。冬期の剪定では花期前に混みすぎた枝を取り除き、風通しをよくしておきましょう。風通しが悪いとかかりやすい「うどんこ病(葉の表面に葉の表面に白いカビが生える)」や、黒ずみや黒い斑点があらわれる「すす病(葉が込み合い光合成ができなくなって、黒ずみや黒い斑点があらわれる)」の予防にもなります。
クイック・ガーデニングが手掛けた「ライラック」のお手入れ実績がご覧いただけます。
•【Before&After】
「植木屋革命」クイック・ガーデニングでも剪定を承っております。お気軽にご相談ください。