年間を通して緑を絶やさない常緑樹サカキ(榊)。その葉は、長さが8~10㎝ほどもあり大ぶりです。縁は滑らかで表裏ともに無毛で光沢と厚みがあります。その枝が神棚のお供えや神事の玉串として使われているサカキをご紹介します。
なぜ神事にはサカキを使う?
日本では古来より先端が尖ったものや植物に神様が宿ると考えられてきました。枝葉の先が尖っているサカキは、植物のなかでもより神様が宿るのにふさわしいという理由から選ばれたとされています。ほかにも神話で「神様のいる場所にサカキを立てた」という古事が元になっているという説もあります。
また、サカキの語源は「神様と人間の境にある木」からサカキ。または「常に緑で栄える木」からサカキと名付けられたなど諸説あります。「木」と「神」から作られた「榊(サカキ)」という字は、日本で作られた漢字「国字」です。
サカキのお手入れ方法
サカキは、日陰でも育つ常緑樹です。暑さには強いのですが、寒さには比較的弱く気温がマイナス9度以下になる場合や寒風が当たる場合は防寒が必要になります。
芽吹く力が強いので、ある程度の刈込剪定にも適応します。単純な樹形であれば希望樹形に整えることも可能です。そのため生垣にも向いていますが、管理をしないと高さ10mくらいまで成長します。
あまり花の咲くイメージのないサカキですが、6月~7月に小さな白い花を咲かせます。また11月ころには実が黒紫色に熟します。また、カイガラムシやそれが要因のすす病が発生することがあります。
剪定は厳冬期と猛暑期を除けば可能です。大きく切り戻したり刈り込むときは最適期である3月~4月または9月~10月がおすすめです。
神棚に供えたサカキを長持ちさせる方法
1、榊立て(さかきたて)はこまめに洗う。
特に夏は雑菌が繁殖しやすいので、毎日洗って水を取り替えることをおすすめします。
2、サカキの切り口のぬめりを水で洗い落とす。
水替えのときに毎回行うことをおすすめします。数回ごとに洗うだけでなく水切りをするとさらに効果的です。
3、時には葉も水洗いをする。
葉を水洗いしたり霧吹きをしたりすると乾燥を防げます。
4、切り花専用の延命剤などを使うことも有効。
[正しい水切りのやり方]
切り花の正しい水切りは、水のなかできること。切る部分をしっかりと水につけた状態で切り口が大きくなるように斜めに切ります。必ず切れ味のよいハサミを使いましょう。切り花は毎日水切りと水の交換、花器の洗浄が理想的です。
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•【Before&After】