フラワーアレンジやテーブルアレンジ、花束にも欠かせないカーネーション。一年中出回っていますが、やはり一番多く流通するのは母の日がある5月です。難易度は高いですが、カーネーションの鉢植えもひと手間加えてあげることによって、心のこもった贈りものを翌年にも残すことができますので、ぜひ挑戦してみてください。
カーネーション特徴
カーネーション種類
カーネーション花言葉
カーネーションの育て方
カーネーションの鉢植え花期のお手入れ方法
カーネーション病気対策
カーネーション小ネタ系
カーネーションまとめ
カーネーション特徴
5月の母の日に向けて色とりどりなカーネーションが、街じゅうの花屋さんに並び、目を楽しませてくれます。カーネーションは古代ギリシャ時代から栽培されていますが、現在のカーネーションはナデシコ科のセキチク(石竹)と、交雑したものがほとんどで、そこから多くの品種のカーネーションが誕生しました。四季咲き性の強いミニ系の品種は花もちがよいので鉢花に人気があります。
カーネーション種類
波打つフリルのような花びらが、可愛さとゴージャースさの両方を持ち合わせているカーネーションですが、切り花は、 1本 の茎に大輪の花を1つつけるボリュームのある見た目が特徴の「スタンダードタイプ」と、枝分かれした各茎に小ぶりな花がつく「スプレータイプ」の2種類の花の付き方があり、またそこから「丸弁咲き」、「一重咲き」、「剣弁咲き」、「極剣弁咲き(スター咲き)」と花の特徴から4種類に分けることができます。切り花での利用が多いカーネーションですが、ポットカーネー ション、ガーデンカーネーションと呼ばれる矮性の園芸品種群が、開花鉢として出回り、苗も入手できます。このポットカーネーションは葉や茎が密集しているものが多いです。
丸弁咲き | 一重咲き |
---|---|
剣弁咲きと見分けがつきにくいですが、花びらにほとんど切れ込みがありません。 | 花びらが重なり合っていない咲き方をします。花びらはあまり大きくなく、ナデシコによく似ています。 |
剣弁咲き | 極剣弁咲き |
---|---|
花びらの縁がギザギザで、カーネーションらしいカーネーション。たくさんの花びらが重なり合っています。 | 先端に切れ込みのある細い花びらが剣のように尖っており、菊にも似ています。 |
カーネーション花言葉
白…「純粋な愛」「尊敬」
赤…「母への愛」「母の愛」「感動」
ピンク…「感謝」「上品」「温かい心」
黄…「美」「友情」
紫…「誇り」「気品」
「母の日」の発祥はアメリカで、きっかけは1 907年にウェストバージニアに住むアンナ・ジャービスというクリスチャンの女性でした。アンナが亡き母の命日に教会で白いカーネーションを信者たちに配ったのが始まりといわれています。苦労をして育ててくれた母親を敬愛し、その思いを後世にもつなげたいと「母に捧げる祝日」運動に励んできました。1915年に5月の第2日曜日を「母親の日」とする法律をウィルソン大統領が可決し、国民の祝日となりました。そこから白いカーネーションは「私の愛情は生きている」、赤は「母の愛情」と母の日らしい花言葉が誕生しました。
カーネーションの育て方
早春から出回るつぼみや花のついたポット苗を、苦土石灰で酸度を調整した水はけのよい肥沃な土に植えます。よく日の当たる場所 を選び、浅植えにして、薄めた液体肥料を水やりがわりに施しましょう。 開花期間中は緩効性化成肥料も置き肥すると、花つきがよくなります。 水やりは乾かしぎみにし、特に夏の蒸れには弱いので注意しましょう。高温多湿状態にならないよう風通しのよい場所で管理することがポイントです。つぼみも多くつきすぎた場合は、花が小さくならないよう、1茎に2~ 3個を残して摘みとります。 また、花後に新しく伸びたわき芽を切って、挿し芽でふやすことができます。 乾かさないように管理して発芽させ、 翌春に植えつけてみましょう。庭植えは霜がおりそうな夜には霜よけ対策をします。
カーネーションの鉢植え花期のお手入れ方法
今年のカーネーションが来年もきれいに咲いたら、贈った方も贈られた方もうれしい気持ちになりますね。カーネーションは耐寒性も耐暑性もある多年草なので、お手入れすれば毎年、花を咲かせてくれます。ラッピングのビニールは必ず外し、猛暑期を除いて日当たりのよい場所で管理してください。花期は風通しをよくするために、こまめに花がらを摘んですかしましょう。花がらを摘むことで、きれいに保つだけでなく、新しい芽に栄養が回り、花付きがよくなり長く楽しめます。花がらを放置するとカビや病気の原因にもなるので、しっかりと処分して株周りを清潔に保つようにしてください。一通り花が咲き終わったら、隣合せになっているつぼみを傷つけないよう気を付けながら、花茎からハサミで切り落としましょう。水やり後に行うことがポイントで、全体の2分の1から3分の1程度の長さを残すのが目安です。また、1茎ずつ、葉が付いている部分の上で切るようにしましょう。たくさん花を付けたカーネーションの鉢の中は根がぎっしり詰まっていることがあります。秋にひとまわり大きな鉢に新しい用土で植え直しをするとよいでしょう。そして、冬は鉢植えを暖房の入っていない室内に移すようにしてください。
カーネーション病気対策
カーネーションは、病気や害虫が比較的多く発生します。アブラムシ類・ヨトウムシ類・ハダニ類・うどん粉病・斑点病・さび病に注意してください。花がらや枯れ葉などはこまめに取り除き、薬剤で防除すると安心です。
カーネーション小ネタ系
カーネーションは、かつてローマに住んでいた美しいギリシャ人女性、ソニクスの生まれ変わりだと言われています。ソニクスはカーネーションの冠作りが得意で、太陽神アポロンの祭壇をカーネーションで美しく飾りました。しかし、彼女を妬む者に殺されてしまいます。 太陽神アポロンは、日頃の彼女の行いに感謝し、 彼女を虹色に輝くカーネーションに変え、弔ったと言われています。そこから、カーネー ションの学名は「ダイアンサス(神の花)」になりました。
カーネーションまとめ
カーネーションに日頃の感謝を託してプレゼントしてみるのかいかがですか?そして、受け取った想いのこもったカーネーションは翌年も楽しめるよう、ぜひ、お手入れに挑戦してみてください。