柔らかな曲線を描く枝に、小さな白い花を付ける「ユキヤナギ(雪柳)」。公園や道路脇の植栽として見かけることも多く、春に枝いっぱい花を咲かせる姿はひときわ目を引きます。育てやすく、庭木としても人気の高いユキヤナギについてご紹介します。
ユキヤナギの魅力
ユキヤナギ(雪柳)の名前は、葉が柳に似て長細く、白い花をたくさん付ける姿が、積もった雪を思わせることから付けられたとされています。「愛らしさ」「愛嬌」という花言葉をもつとおり、かわいらしい花姿が魅力です。白い花を咲かせる品種が一般的ですが、近年では淡いピンク色の花を咲かせる品種もあります。
春の花の印象が強いですが、落葉性で秋には紅葉し、葉が赤やオレンジに色付く姿も楽しめます。成長しても樹高が高くならならず、丈夫なので庭木としてはもちろん、公園や道路脇の植栽としても多く植えられています。また、春には切り花や生け花の素材としても活用されます。
おすすめのお手入れ
ユキヤナギは耐寒性、耐暑性があり、乾燥にも比較的強く、日当たりと水はけのよい土壌を好みます。
成育旺盛で毎年新しい枝が伸びるので、放任すると見栄えが悪くなり、枝が込み合うことで樹幹への風通しも悪くなります。そのため、すっきりとした美しい樹形を保ち、病害虫を予防するためには、年に一度の剪定が欠かせません。
剪定の適期は花後、5月下旬まで。一般的に落葉樹の剪定適期は葉が落ちる冬期ですが、初秋に次の花芽が作られるユキヤナギは、10月以降に強く剪定をすると翌年の花芽を落としてしまうことがあります。冬期も剪定は可能ですが、花を楽しみたいときは軽い剪定にとどめるなど注意が必要です。
また、古くなった枝はそのままにしておくと花付きに影響するので、枝を若返らせるためには根元から剪定します。枝の途中から刈り込むよう剪定すると、ユキヤナギの特徴である枝の柔らかな曲線が損なわれるので、美しい樹形を保つためにも地面間際の根元から切ることをおすすめします。
適期のお手入れで、ユキヤナギならではの、しなやかに伸びる枝葉と美しい花姿を楽しみましょう。
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