梅雨どきに純白の花を咲かせる「クチナシ(梔子)」。花には甘い芳香があることから、「ジンチョウゲ(沈丁花)」、「キンモクセイ(金木犀)」と並んで、香りの強い花を付ける三大香木(さんだいこうぼく)の一つとされています。
クチナシの種類
クチナシの花には一重咲きと八重咲きのものがあります。庭木としては、八重咲きの「オオヤエクチナシ(ガーデニア)」がよく用いられます。
一重咲きの品種は、秋に橙赤色の果実を付けます(八重咲きの園芸品種は結実しないものが多い)。クチナシの実は漢方薬(山梔子:さんしし)や、染料としても知られ、身近なものではおせち料理に欠かせない栗きんとんのほか、たくあん、キャンディーなど食品の着色に利用されています。
果実は熟しても口が開かず、その様子(口が無い)が「クチナシ」という名前の由来になったともいわれています。
花を楽しむお手入れ
樹木には、それぞれ剪定に適した時期があります。クチナシは花が終わるとすぐに花芽をつくるので、次年も花を楽しむためには花後すぐの剪定がおすすめです。8月にはすでに花芽ができているので、枝葉が込み合ったり、樹形が乱れたりしたときは、7月中に剪定を済ませましょう。
クチナシは前年生枝(前年の春に伸びた枝)から出た新梢(新しく伸び出た枝)の先端に花を咲かせますので、剪定する位置にも注意が必要です。
オオスカシバの幼虫に注意
5月~10月ころに発生する、ガの一種「オオスカシバ」の幼虫(イモムシ)はクチナシの葉が大好物。発生すると葉だけでなく花芽も食害し、木が丸裸になってしまうほど食い荒らされてしまうこともあります。幼虫は葉と同色で、昼間は葉の裏に潜んでいるため見つけにくいですが、見つけたらすぐに割り箸などでつまんで取り除きましょう。
また、予防のための消毒も効果的です。薬剤散布するときは1回のみでなく、2週間ほどあけて3~4回行うことをおすすめします。
育て方のポイント
クチナシは半日陰でも育ちますが、日当たりがよいほうが花付きはよくなります。地植えでも鉢植えでも育てられますが、寒さにやや弱く、直射日光や強い西日は苦手なので、育てる場所に注意が必要です。
乾燥に弱いので、水切れさせないように水やりをしてください。夏は朝夕2回、しっかりと与えます。一方、冬は与え過ぎにならないよう注意して、土の表面が乾いたら水やりするようにします。
清楚な花と香りが楽しめることで庭木として人気のあるクチナシ。適したお手入れで、上手に育てて、健やかな緑を楽しみましょう。
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•【Before&After】