さわやかな緑が見る人の心を和ませ、インテリアとしても人気の観葉植物。種類の特性を知って、置き場所(風通し、光)や水やりに気を付ければ、手入れも比較的簡単ですが、定期的な植替えが必要です。
植物は枝葉とともに、根も成長します。鉢植えの植物では、伸びた根が鉢中に回りスペースが窮屈になると、水分や養分をうまく吸収することができなくなります。このような状態を「根詰まり」といい、成長に悪影響を与え、そのままにしておくと枯れてしまうこともあります。
大切な観葉植物を、元気な状態に保つためのお手入れ「植替え」についてご紹介します。
植替えのタイミング
以下のような状態が見られるときは、植替えをしましょう。
・鉢の底穴から根が出ている
・水の染み込みが遅い
・土の乾燥が早くなった
・植物が生長して、鉢とのバランスが悪い(鉢の安定性が欠け、よく倒れる)
・葉の色つやが悪い
・葉の色が黄色くなっている
これらの症状が見られなくても、土が古くなると、栄養分が減り、水はけや水持ちも悪くなりますので、2~3年に一度は植替えることをおすすめします。
植替え適期
種類よっても異なりますが、熱帯・亜熱帯地域を原産地とする多くの観葉植物は、春から夏にかけて旺盛に成長します。そのため、根に回復力がある成長期の5月~9月中旬ころの植替えが適しているものが多いです。
※観葉植物の種類によっては、適期が上記と異なることもあります
気温が下がる冬季は、成長が一時的に休止する休眠期となります。この時期の植替えは、根が張れずに枯れてしまうことがありますので避けてください。
大切な植木鉢選び
観葉植物の成長具合にもよりますが、使用していた鉢より一回りくらい大きなサイズの鉢を準備します。植木鉢の大きさは「号(ごう)」や「寸(すん)」の単位が使われており、1号(寸)=3センチ(口径)となります。
鉢の大きさは、大きすぎても水はけが悪くなり、「根腐れ」(根が酸素不足になり腐ること)を起こしますので、適切な大きさのものを選ぶことが大切です。
植替え作業のポイント
作業前
・傷んだ葉や茂りすぎて込み合った葉は取り除いておく
・鉢から根を取り出しやすいよう、前日から水やりは控える
作業中
・株元を持って鉢から根ごと取り出し、変色し傷んだ根があればハサミで切り取る
・根が傷ついたり、切れたりしないよう気を付けて、固まった根をほぐし、土を落とす
・元々使用していた土は、排水性や通気性が悪くなり、細菌が繁殖していることもあるため、全て新しい土に替える
・背丈の高い植物は、支柱を立てて支えるようにする
作業後
・新しい鉢に植替えたら、鉢底から水が出るまでたっぷりと水やりをする
・植替え直後は、まだ根が土にしっかりと定着していないため、数日は風通しのよい半日陰に置いて様子を見る
一回り大きな鉢に植替えることで、根が伸びるスペースができ、枝葉の成長が促進されます。
植替えは、植物を健やかに育てるための大切な作業です。「植替えの適期がわからない」「大きな鉢植えは力仕事で自信がない」など、ご自身での作業に不安があるときには、専門家に相談すると安心です。
定期的な植替えで、いきいきとした美しい緑を楽しみましょう。
クイック・ガーデニングが手掛けた「植木鉢の植替え」のお手入れ実績がご覧いただけます。
【Before&After】