初夏に白い花を鈴なりに付ける姿が美しい「エゴノキ」。別名「チシャノキ」「ロクロギ」「チサノキ」などとも呼ばれ、古くから日本各地で親しまれてきました。
エゴノキの魅力
エゴノキは根元から複数の枝が分かれて立ち上がる「株立ち」と呼ばれる形態で、幹はそれほど太くならず、自然な樹形が美しい木です。新緑のころの葉がとても美しく、庭木や公園の植栽としても多く用いられています。
基本種は5月~6月に、下向きに咲く釣鐘状の可憐な花を付けます。花の香りは甘く、花色は白色のほか、ピンク色の品種もあります。枝が埋まるほどたくさんの花を付ける姿は、下から見上げるととても美しいです。
秋には灰白色の卵形の実を付けますが、果皮に有毒な「エゴサポニン」という成分を含みます。そのため噛むと苦味を感じ、実が「えぐい」という言葉がエゴノキの名前の由来になったといわれています。
一方で、野鳥の「ヤマガラ」はその実を好んで食べることから、エゴノキはヤマガラを呼ぶ誘鳥木(ゆうちょうぼく)としても知られます。
また、エゴノキの幹は、将棋の駒や工芸品などの素材としても使用されています。
エゴノキのお手入れ
エゴノキは開放感のある自然樹形が美しいとされていますが、樹高の管理や枝葉が込み入りすぎないよう、定期的に剪定しましょう。落葉小高木であるエゴノキの剪定適期は、11月~3月。枝葉が込み合い、重なったり、絡んだりした枝が無いよう剪定することで、スッキリと解放感ある樹形を保つことができます。
植付けは日当たりのよい場所を好みますが、乾燥を嫌うため水を切らさないように、とくに鉢植えの場合は水切れに注意しましょう。植栽の適期は、芽出し前の3月です。
耐寒性があり、病害虫の被害も比較的少ないですが、「カイガラムシ」や「アブラムシ」が付くことがあります。また「さび病」「うどんこ病」にかかることもありますので、被害を見つけたら、できるだけ早めに消毒をして対処しましょう。
和風洋風どちらのお庭にもよく合うので、シンボルツリーとしても人気のエゴノキ。適期のお手入れで、美しい樹形とさわやかな緑を楽しみましょう。
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•【Before&After】
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