夏には可憐な白い花を咲かせ、秋から冬にかけては紅葉を楽しむことができる「シャラ(ナツツバキ)」と「ヒメシャラ」。
いずれもツバキの仲間(ツバキ科ナツツバキ属)ですが、その名のとおり夏に花を付け、葉もツバキのような革質で光沢ある常緑性のものではなく落葉性です。
シャラとヒメシャラの魅力と違い
「シャラ」と「ヒメシャラ」の花はどちらも朝に咲いたものが、その日のうちに枯れて落ちる一日花(いちにちばな)です。また美しい幹もその魅力なので、適切なお手入れをすることで花だけではなく、樹形も楽しめる樹木です。夏には清涼感ある白い花、秋から冬にかけては赤色に紅葉する姿と一年を通して楽しめます。
シャラは6月~7月に大きさ5センチほどの白い花を付け、ある程度育つと樹皮がはがれてすべすべの木肌に美しい模様が見られるようになります。
ヒメシャラはシャラと比べると花も葉も小ぶりなことが特徴で、成長はゆっくりです。花の大きさは2センチほどで丸みがあります。ヒメシャラは「日本三大美幹木」のひとつでもあり、赤褐色の木肌が魅力とされています。
お手入れ方法
シャラもヒメシャラも乾燥に弱く、水切れすると葉先から徐々に枯れてしまうこともあるので、真夏や乾燥する時期にはとくに水の管理に気をつけましょう。
ツバキ科であるシャラとヒメシャラは、チャドクガがつくこともあります。まっすぐに生長するので自然樹形を生かして楽しむ樹木ではありますが、適正な時期(厳冬期を除く12月~3月)に剪定し、枝葉が込み合わないようにしましょう。
剪定するときには、萌芽力があまり強くないので、一度に大きく剪定して樹形を変えることはおすすめできません。木の大きさを管理するためにも、定期的に剪定お手入れすることを心掛けましょう。
植栽するには
シンボルツリーとしても人気があるシャラ・ヒメシャラの植付けの適期は3月~4月です。乾燥や夏の強い日差し、西日を嫌うので植付け場所には注意しましょう。また、萌芽力が強くはないのでしっかりと追肥を施し成育をサポートするとよいでしょう。
クイック・ガーデニングが手掛けた「シャラ・ヒメシャラ」のお手入れ実績がご覧いただけます。