秋に小さな花を咲かせる金木犀。その花から漂う甘い香りには癒しの効果もあるといわれ、庭木としても人気の高い樹木です。オレンジ色の花をつける金木犀の他、おなじモクセイ科モクセイ属の常緑樹には、白色の花をつける「銀木犀/ギンモクセイ」や、葉の縁にギザギザ(鋸歯:きょし)のある「柊木犀/ヒイラギモクセイ」などがあります。
目次
金木犀の特徴
金木犀の植え付け/植え替え
金木犀の時期/季節
金木犀の花言葉
金木犀の育て方
金木犀の剪定
金木犀の枯れる理由
金木犀の病気と害虫
金木犀の花が咲かなない香りがしない場合
金木犀の小ネタ
まとめ
秋に小さな花を咲かせる金木犀。その花から漂う甘い香りには癒しの効果もあるといわれ、庭木としても人気の高い樹木です。オレンジ色の花をつける金木犀の他、おなじモクセイ科モクセイ属の常緑樹には、白色の花をつける「銀木犀/ギンモクセイ」や、葉の縁にギザギザ(鋸歯:きょし)のある「柊木犀/ヒイラギモクセイ」などがあります。
金木犀の特徴
金木犀は上品な樹形で、秋にオレンジ色の香りのある花をつけるとして親しまれています。モクセイと呼ばれて広く栽培されている金木犀ですが、中国の植物図鑑をみるとキンモクセイは交雑種で、ウスギモクセイの変種として扱われています。 その変種に「丹桂(タンケイ)/金木犀」と「銀桂(ギンケイ)/銀木犀」があるように記されています。銀木犀の花は実際の花色は白色でやや黄色がかっています。葉も金木犀より大きく、花期は10月で、金木犀とほとんど同時期に咲きます。香りは、金木犀ほど強くありません。双方、常緑で生育はよく、10年ぐらいで、高さ3メートルほどの開花株になり、成木になると高さ5~7mに達します。樹勢は強く寒さにはやや弱い性質になります。
金木犀の植え付け/植え替え
植えつけは十分に暖かくなったゴールデンウイークのころか、秋の彼岸ごろに植えつけましょう。日当たりと水はけがよく、養分のバランスが整っている場所を選ぶと、花つきがよくなります。大きめの穴を掘り、根鉢はくずさないように植えて、支柱を立てます。自動車の排気ガスが多い場所では開花しないので注意しましょう。移植の場合は7月上旬~中旬か9月中旬~下旬が適しています。
金木犀の時期/季節
金木犀の開花時期は、9月中旬~10月下旬の秋の代表花です。甘い香りが魅力な金木犀の花の開花期間は1週間ほどと短く、見頃は開花から2~3日なので見逃さないようにしましょう。
金木犀の花言葉
謙虚
金木犀/あなたは高潔です
銀木犀/初恋
銀木犀は実は金木犀より、かなり前の17世紀後半あたりに日本に入ってきたといわれています。変わって、金木犀は江戸時代からと歴史はさほど長くはありません。金木犀は雄株と雌株が分かれている「雌雄異株(しゆういしゅ)」ですが、その際に花つきがよく、香りが強い雄株のみが持ち込まれました。その後、持ち込まれた雄株が挿し木で増やされたことから、日本に植えられている金木犀のほとんどは雄株であるといわれています。
春の沈丁花(ジンチョウゲ)と並ぶほど素晴らしい秋の香りの金木犀が、その魅力的な香りで、人を誘い込むにもかかわらず、花は、意外と小ぶりで地味なことから花言葉に「謙遜」がつけられました。
金木犀の育て方
午前中の日当たりがよいところで、乾湿の激しくない土であれば、粘土質でも、 砂利混じりの土でもよく育ちます。 冬には、寒肥として、牛糞や鶴糞、骨粉などを根のまわりに与えます。窒素分が多いと花がつかないので気をつけましょう。夏の乾燥には、敷きわらをするか、夕方に葉の上から水やりをすると夏に花芽ができて秋に開花します。
金木犀の剪定
剪定は花後か2~3月頃、開花枝を2〜3節残して切り詰めます。 残した節から新梢が伸びて花芽ができるので、コンパクトで花つきがよくなるように仕上がります。また、花つきを気にしない場合は4~5月に刈り込むことで、枝張りは4~5mのひろさにもなる金木犀ですが、3~4mほどの庭木として観賞が楽しむことができます。生け垣にも仕立てることも可能です。
金木犀の枯れる理由
大きくなってから一気に強く刈り込むと、小枝が枯れ込んだりして回復に2~3年ほどかかるので注意しましょう。
金木犀の病気と害虫
白藻病(シロモビョウ)が葉の両面にでます。特に表面に、黄褐色や灰褐色の病班が多く現れます。見た目はよくないものの大きな被害はありません。白藻病の原因は日光不足と風通しの悪さからなのでこまめに剪定をしましょう。害虫は、葉を巻くマエアカスカシノメイガが年に3回発生し、葉を食害します。他にも、幹と同色のイガラムシやアブラムシが発生するので、春前に薬剤を散布しておくと安心です。
金木犀の花が咲かない、香りがしない場合
空気が汚染されていると花が咲かないことがあります。もし、お庭にある金木犀が、例年はよく花が咲いて、香りがしていたの 最近はほとんど咲かなくなった、あるいは、香らなくなったという場合は、 水をかけて、葉の汚れをよくとってあげることで花と香りが復活することがあるので是非、お試しください。
金木犀の小ネタ
金木犀の花はその甘い芳香から食品の香り付けとしても利用されています。台湾では茶葉の中に金木犀の花を混ぜ込んでお茶に香りを移した「桂花茶(けいかちゃ)」という花茶があり、「ジャスミン茶」と並び知られています。
桂花茶は自宅でも簡単に作ることができます。金木犀の花(できれば蕾から咲き始めのもの)を摘んだら3~4日天日干しにするか、電子レンジで様子を見ながらカラカラになるまで水分を飛ばします。乾燥花だけでもハーブティーのようにそのまま飲むことができるほか、好みに合わせて緑茶やほうじ茶、ウーロン茶などの茶葉に混ぜることも出来ます。
そのほかにも、花を漬けてキンモクセイシロップやリキュールを作ることもでき、香りがよいだけでなくリラックス効果や、ストレス解消、疲労回復などの効用があるので是非、挑戦してみてください。
まとめ
秋を香りで告げる金木犀。この金木犀の香りを取り入れたシャンプーやハンドクリームにヘアオイルなど、金木犀の香りを使った楽しみ方は様々です。香り包まれる素敵な秋のお庭を今から準備してみませんか?