「しだれ桜(枝垂れ桜)」は公園や寺社で見かけることも多く、昔から身近な花木として親しまれてきました。垂れ下がった枝に満開の花がつく姿は美しく、とても優雅です。
齢を重ねた名木が多い「しだれ桜」
しだれ桜は、しだれる小枝が糸のように見えることから、別名「糸桜(イトザクラ)」とも呼ばれます。
園芸種のしだれ桜は「エドヒガン」の流れをくむものが多く、花の色は濃い鮮やかなピンク色。寿命はおおむね三百年ほどといわれ、歴史を刻んできた名木が多く残されています。
日本の三大桜の一つである福島県の「三春滝桜(ミハルタキザクラ)」は樹齢千年以上の「ベニシダレザクラ(紅枝垂桜)」で、天然記念物にも指定されています。
桜の剪定作業のポイント
剪定は必要の範囲内で行いましょう。枝が込み合ってしまい風通しや日当たりが悪い場合は、11月中旬~3月までに枝を選んだうえで剪定し、切り口にしっかりと殺菌剤を塗ります。
また、太い枝は細い枝よりも雑菌が入りやすく、最悪の場合枯れてしまうこともあります。
害虫被害から守る
桜は比較的害虫が付きやすい花木で、「シロアリ」「アメリカシロヒトリ」「サクラケムシ」などが発生します。これらの害虫が現れる4月~9月の期間に、数週間置いきながら薬剤を2~3回撒くことで効果的な害虫予防ができます。
また、生長して垂れた枝が地面に着いてしまうと、そこから病気になることがあります。紐などを使って、しっかりと誘引することも大切です。
圧倒的な存在感と華やかさをもつ「しだれ桜」
桜は古くから詩や歌に詠まれ、日本の生活文化と深く結びついてきました。日本には園芸種を含めると桜が300品種以上あるといわれていますが、なかでもしだれ桜は圧倒的な存在感と華やかさがあります。
風になびく姿はとても優雅で多くの人々を魅了してきました。お花見に訪れる際は、「ソメイヨシノ」だけでなく「しだれ桜」に注目してみてください。
「しだれ桜」のほかにも日本では「ソメイヨシノ」 「八重桜」 「オオシマザクラ(大島桜)」 「寒桜」など多彩な桜が親しまれています。桜には原種9種、変種100種ほどあり、園芸品種は300種以上あるといわれています。
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