海岸の美しい風景を作り出してくれているのが「クロマツ(黒松)」と白い砂。日本の沿岸部をかざり付けるその樹木は、文字通り樹皮が黒いことから「黒松」の名が付きました。クロマツは塩害に強く、砂地でも育つので海風に備える防風林として全国の海岸に広く植えられています。
堂々と力強い造形の「黒松」
「アカマツ(赤松)」が「雌松」と呼ばれるのに比して、クロマツは「雄松」や「男松」と呼ばれ、葉が硬く、枝振りも太い男性的な造形が特徴です。
また、樹皮は老木になると亀の甲羅のように厚く割れていき、味わいを深めていきます。
日本人に親しまれてきた松
「松」のある風景は日本人の暮らしにとても深く根を降ろしており、長い歴史をもっています。
クロマツは海岸の他にも学校、神社、仏閣などの各所に植えられています。なかでも皇居前の大芝生広場には約2千本ものクロマツがあり、さっぱりとした広場のなかで力強い縁取りとなり、皇居外苑を代表する美しい風景を任っています。
松は古くから日本に広く分配し、各地に巨木、名木が残されており、樹高40メートルほど、幹の直径が2メートルにもなるものもあります。
一定の樹齢になると枝が垂れ、日本画や舞台に描かれるような素晴らしい樹形を作ります。
優雅で品格のある姿を保つために
クロマツは庭木としては高さが3メートル程度、または5~6メートルくらいに仕立てられたものが好まれます。定期的にお手入れをすることで一定の樹形を保ち、美しい松の姿が楽しめます。
主なお手入れは年に2回、 「みどり摘み」と「もみ上げ」作業です。適度なお手入れが、バランスのとれた美しいクロマツを作り上げます。
日本の代表的な樹木であるクロマツ。その魅力を次の世代へつなげられるよう、定期的なお手入れで美しく健やかな姿を保ちましょう。
クイック・ガーデニングが手掛けた「松」のお手入れ実績がご覧いただけます