生垣を紅に染める「ベニカナメモチ(紅要黐)」

benikanamemoti

「ベニカナメモチ(紅要黐)」は新芽の紅色が美しく、他の植物の緑色と鮮やかなコントラストを作ることができ、他の庭木とは風情が異なるため洋風住宅にも馴染むとして、生垣によく利用されています。

■新緑に映える紅一点「ベニカナメモチ」

カナメモチの中でもとくに、新芽の紅色が美しいものがベニカナメモチと呼ばれています。また、よく似た葉を持つ「レッドロビン(セイヨウカナメモチ)」という品種もあり、見分けがつきにくいですが、とくに新芽の紅色が強く葉の大きいものをレッドロビンとしています。

初夏に小さな白い花を咲かせ、冬には赤い実を付けますが、家庭の生垣では多くの場合刈り込んで育てられるため、花や実を目にすることは少ないようです。べニカナメモチは新芽を出す力が強く、放任すると樹高が5m以上となり、うっそうとするため定期的な剪定(せんてい)が必要です。
benikanamemoti
ベニカナメモチは新芽だけが赤くなるので、赤い生垣を作りたいときには定期的に剪定をしましょう。理想的な剪定時期は赤い新芽が伸び切り、葉が緑色になった4月~6月頃です。

強い剪定に耐え、成長も早いベニカナメモチですが、美しい紅色の生垣を保つためには9月~12月の間にも小まめに軽い刈り込みをすることが大切です。
benikanamemoti

■ベニカナメモチの恐ろしい伝染病

4月下旬頃になると葉の表面に紅色の小斑点がたくさんできる、「ごま色斑点病」という病気に注意が必要です。これは樹木類に寄生するカビによって起こる病気で、初め葉の表面に赤黒い斑点ができ、それが次第に広がって葉全体が赤黒くなります。

発病すると秋まで続き、被害が激しくなるとやがて葉を落としてしまうこともあります。葉数が少なくなることで樹勢が衰え、枯れてしまうこともある怖い病気です。
benikanamemoti

■被害を抑える方法

被害を受けた葉は感染源になりますので、そのままにせず摘み取りましょう。病気の症状がのみられる落下した葉も集め、摘み取った葉とあわせて処分すろことで、被害の拡大を防ぐことができます。また、あわせて消毒をすると効果的です。

また近年では生垣を作るときに、より耐病性の高いレッドロビンが用いられることが増えています。

■お手入れで美しい紅色をキープ!

丁寧に剪定すればするほど、新芽の紅色がより鮮やかになるベニカナメモチ。その色鮮やかな姿で、見た目にも美しい生垣をつくれることがベニカナメモチの魅力の一つです。定期的なお手入れで、美しい葉を楽しみましょう。

「植木屋革命」クイック・ガーデニングで手掛けた「ベニカナメモチ」のお手入れ実績がご覧いただけます。

 •【Before&After】