日本庭園に欠かせない「椿/ツバキ/camellia」

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四季を通じて艶のある葉をつけ、春に先がけて美しい花を咲かせるツバキ。日陰地にも耐えて咲き、花期以外も、生け垣や目隠し用樹としても活用されてきました。利用範囲はひろく、園芸品種も多いため、長年親しまれてきました。

目次

・ツバキの特徴
・ツバキの種類
・ツバキの育て方のポイント
・ツバキの花言葉
・ツバキの施肥
・ツバキの病害虫
・ツバキの剪定
・ツバキのつぼみがたくさんつくが、花が咲かない
・ツバキの花言葉
・まとめ


 ツバキの特徴

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ツバキは多くの日本人に愛されてきた花木の一つであり、茶席を飾る花としても人気です。 ツバキ、サザンカはともに非常に多くの品種や変種があります。 その多くは本州から沖縄までの、主に太平洋岸沿いに見られる「ヤブツバキ」と、九州から沖縄に見られる「サザンカ」が基本種になっています。日本中どこでも生えているため、古くから人びとに親しまれ、「万葉集」、「古事記」、「日本書記」にもその名が記載されています。江戸時代には園芸品種が数百種になり、明治時代にはいると、250種以上が栽培されていたほどです。近年では、海外で改良を重ね、日本のツバキを改良した洋種ツバキと呼ばれるものが日本へ逆輸入されているほどです。このように、日本の代表的な花木であるツバキは海外では「カメリア」と呼ばれ、世界的に愛好者がいます。


ツバキの種類

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ツバキとサザンカどちらもよく似ていますが、見分け方として分かりやすのは、ツバキは花がまるまる落ちるのに対し、サザンカは花びらがバラバラと落ちる点です。いずれも品種が非常に多く、花色、咲き方、大きさなどバリエーション豊富です。近年は中国広西壮族自治区からベトナムにかけて自生している花の金花茶(キンカチャ)などを交配親にし、香りと花つきのよいものなどが作られました。椿の中では珍しい黄色系の花色で、人気が高まっています。ツバキは基本種にヤブツバキとユキツバキがあります。このほかに中国産のサルウィンツバキやトウツバキ、グランサムツバキなどがあり、これらを交雑したことにより、江戸時代には新しいツバキが日本でも続々と誕生していきました。日本から古くから親しまれている佗助(ワビスケ)と呼ばれているものも、日本のツバキと他のものとの雑種です。その他にもイギリスでもウィリアムシーという系統のものができました。各地で品種改良が進み、今ではツバキの花色には珍しいラベンダー色のものも生まれ、幅広く楽しめるようになりました。

藪椿(ヤブツバキ) 白玉椿(シラタマツバキ) 明石潟(アカシガタ)
紅色一重の基本種です。 白一重中輪の10~3月に咲く早咲き種です。 濃い桃色の重ね咲きの巨大輪種です。
曙(アケボノ) 西王母(セイオウボ) 金花茶(キンカチャ)
一重抱え咲きの1月~4月に咲く早生種です。 淡桃色一重の抱え咲きの極早生種で、約半年間かけて咲き続ける特性があります。 珍しい黄色いツバキです。
乙女(オトメ) 玉の浦(タマノウラ) 王冠(オウカン)
古くから日本やヨーロッパなど世界で親しまれています。花弁がパラパラと落ちます。 一重ラッパ咲きで、長崎県五島列島原産の日本を代表する名花。花もよくつきます。 細川藩(熊本近辺)が作出した紅覆輪です。盆栽としても人気があります。
紺侘助(コンワビスケ) 唐錦(カラニシキ)
侘助の代表的な品種です。ワビスケは茶花としても人気が高いです。 江戸後期から名のある可憐な椿で江戸ツバキとして「五木」の一つとして数えられていました。


ツバキの花言葉

赤・ひかえめな美徳
白・最高の愛らしさ

ひかえめな美徳、最高の愛らしさという花言葉は、可憐な花びらと艶が美しい葉にも関わらず、この花に香りが少ないことからつけられました。可愛いらしい花言葉ですが、散るときにポトリと首を落とすツバキは、お見舞いや新築祝いや仏花には向かない花かもしれません。


ツバキの育て方のポイント

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日陰でも育ちますが、できるだけ日当たりのよい所のほうが、花つきがよくなります。ですが、あまり日当たりがよすぎると、乾燥の心配があるので、午前中十分に日の当たるくらいの場所で排水が良いところが理想です。ツバキは、日本原産の植物なので日本の風土にはよく適しているのですが、空中乾燥を嫌うので、冬は強い寒風が当たらないように注意してください。植えつける時期は桜が散ったころが目安です。寒さと乾燥に十分注意して、暖かくなってから行いましょう。または、8月下旬~10月上旬も植え付けは可能です。土質はさほど選びませんが、有機質の多い土を好みます。苗木が育っていた土とかなり違う場合は、土を洗い流して、根を現してから新しい土に植えつけるといいでしょう。植え穴は大きく掘り、穴の底に堆肥を入れて、よく踏み込み、さらに庭土を少し戻し、根をよく広げながら苗を入れます。植えつけ時には一緒に水やりをして、根と土が密着するようにするのがポイントです。水で土を流し込むイメージです。苗木が動かないようにしっかりと支柱を取りつけてください。


ツバキの施肥

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1~2月の寒肥、4~5月の花後のお礼肥、8~9月の追肥と3回与える。肥料は油かすと骨粉を等量まぜたものを根の元に1握り与えます。
液肥の場合、できるだけ雨の前か後に与えるようにします。雨によって浸透しやすくなります。濃くし過ぎると肥料負けを起こすので注意してください。


ツバキの病害虫

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炭疽病、花腐れ病、カイガラムシ、チャドクガの幼虫などの害虫と発生しやすいです。新芽が伸び、葉が固まるころには炭疽病が発生することがあるので、この防除を4~5月に1度行います。この時期は第一次チャドクガ発生期にもなります。チャ ドクガは毒毛にふれると発疹してたいへんなかゆみを伴います。発生しやすい5~8月の手入れの際は十分注意しましょう。7月の乾燥期に入ると、第二次チャドクガ発生期になります。7月下旬から8月中旬までに、2回ぐらい薬剤を散布しておくと安心です。また、発生期前にしっかりと剪定し、風通しを良くしておくことと、落ちたつぼみを処分し、病気の広がりを抑えることも大切です。


ツバキの剪定

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ツバキは萌芽力が強いので刈り込みによく耐えます。強く切り詰めることができるので、スペースに合わせて適した樹形が簡単に作ることができます。最も一般的な形は円筒形ですが、他にもスクリーン仕立てや玉仕立て、少し大きなものでは散らし玉仕立てなど好みの形に仕立てることが可能です。しかし、花を咲かせるためには、秋以降は樹形を乱す枝を整理する程度にとどめておくことが大切です。花芽(つぼみ)は花の終わった7月ごろに作られますので、その花芽を落とさないように注意します。木が若いうちは枝がたくさん伸びるものの、花芽がつかないことがよくあります。 花が少ないのは剪定の間違いではなく、木が若く生長が旺盛な時期かもしれません。花芽は気にせず、樹形づくりに専念してみてください。


ツバキのつぼみがたくさんつくが、花が咲かない

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細根がたくさん出て根詰まりや、乾燥しやすい場所では十分な生育ができないことがあります。 すると、木は子孫を絶やさないようにと、花をたくさん咲かせようとします。しかし、つぼみはたくさんついても、根詰まりで水が吸収できない状態では開花することができません。そのような場合、4月中旬に根元に放射状に溝を掘り、完熟堆肥など有機質を入れ、細根の更新をはかってあげましょう。


ツバキの花言葉

椿は種類が豊富なうえ、基本的に暑さ寒さに強く、育てやすいので、ガーデニング初心者にもおすすめです。品種によって花が咲く時期が異なりますが、一般的に晩秋から春先まで長い期間花を楽しむことができます。

赤・ひかえめな美徳
白・最高の愛らしさ

ひかえめな美徳、最高の愛らしさという花言葉は、可憐な花びらと艶が美しい葉にも関わらず、この花に香りが少ないことからつけられました。可愛いらしい花言葉ですが、散るときにポトリと首を落とすツバキは、お見舞いや新築祝いや仏花には向かない花かもしれません。


まとめ

椿は種類が豊富なうえ、基本的に暑さ寒さに強く、育てやすいので、ガーデニング初心者にもおすすめです。品種によって花が咲く時期が異なりますが、一般的に晩秋から春先まで長い期間花を楽しむことができます。